【報告】地域コミュニティ組織との連携「ステキなまちづくり交流会」を開催しました。

11月25日(土)地域コミュニティ組織との連携「ステキなまちづくり交流会」を開催しました。

今年度は「高齢者支援」「子ども・学校支援」をテーマに、県内8市町の地域コミュニティ組織に活動をご紹介いただきました。

<発表団体>
・野田まちづくり協議会(桑名市) 
・八郷まちづくり委員会(四日市市)
・愛宕地域づくり協議会(鈴鹿市)
・坂下地区まちづくり協議会(亀山市)
・豊が丘地区生活支え愛友の会(津市)
・宇気郷住民協議会(松阪市)
・明倫地区まちづくり協議会(伊勢市)
・久米住民自治協議会(伊賀市)

目次

高齢者の生活支援を行っている団体の活動紹介

野田まちづくり協議会(桑名市)

野田地区の住民の皆さんを対象にアンケートを行い、野田地区が住みやすいかどうかの満足度、不安や困りごとや手伝えることなどをお聞きしました。野田に暮らす皆さんの、「野田は住みやすくて愛着がある。けれども高齢になるにつれ、不便だと思うことが出てきて不安に感じている」といった思いを聞きました。アンケートに書かれた思いをもとに、地域住民同士で草取りやゴミ出しといった住民の小さな困りごとを解決する「手伝い隊野田(てつだいたいのだ)」を開始しました。訪れた住民の方から「野田に住んでいてよかった」とお手紙をいただきました。

坂下地区まちづくり協議会(亀山市)

平成30年から「生き生き活動・健康寿命を延ばし、楽しく暮らす〜ええやん坂下推進事業」を始めました。ハイキングや焼き物体験、健康飯の配布、1人1つ万歩計を配布して歩数記録、トレーニング器具を活用した運動「サカーブス」(どこやらからネーミングのヒントをいただきました)の実施など、様々な活動を展開しています。1人では継続が難しいことも、地域でみんなと一緒にそして地域が背中を押すことで、一人一人の活動や運動が継続しています。心も体も元気でいられるよう、地域で健康寿命の増伸・地区の活力の維持を進めています。

豊が丘地区生活支え愛友の会(津市)

豊ヶ丘地区は約3,000名が暮らしている地域で、その内の約2,500名が高齢者・生活弱者という状況です。主な移動手段は車であるため、免許を返納した高齢者にとっては移動がとても不便になっています。そこで、買物や通院のための福祉バスの運行を始めました。団地管理組合法人から車両を借り受け、毎月第2・第4月曜日~金曜日と毎月第3火曜日の午前8時30分〜午後12時30分に運行しています。運転手は自治会のボランティアが交代で実施。年間で700名程の利用があります。課題は、利用者が固定化していることと、運行にかかる経費の確保、資金調達です。

宇気郷住民協議会(松阪市)

宇気郷は松阪駅から約20km離れた中山間地域で、人口は120名、高齢化率が62%の地区です。そして、4人に1人が80代の女性です。2011年6月に宇気郷住民協議会を設立し、住み慣れた地域で暮らし続けるために、2016年から行政、社協、ご縁のあった企業の支援を受けて、週に1回の買い物バスの運行を開始しました。定員9名のバスの平均利用人数は7人以上。しっかり利用することで、地域住民もバスの運行を支えています。他地域と比較して高齢化がいっそう進んでいるこの地域では、地域内の人だけではなく、地域外の人たちの協力が不可欠です。「自分たちの地域のことは自分たちで」という理想と「これまでできていたことができなくなっていく」現実の間で、悩みを重ねながら取り組みを行っています。

子ども・学校の支援を行っている団体の活動紹介

八郷まちづくり委員会(四日市市)

地域菜園でお米と野菜を育てて収穫、八郷フェスタにて八郷汁と八郷米として振るまっています。田植えや畑仕事を通じて自然や地域に触れ合い、フェスタでは小学生・中学生がキッズイベント担当として運営に関わっています。八郷地区には「八郷ふれあいパスポート」があり、地区内の行事に参加するとスタンプを押してもらえ、スタンプが集まると文具などの景品に交換できるという取組みです。子ども達はスタンプを集めようと地区の行事に参加します。大人もそんな子どもたちを応援しています。いや、一緒の活動を楽しんでいます。
子どもたちが笑顔になる活動をみんなで考え、子どもたちに八郷地区のよさを知ってほしいと思っています。

愛宕地域づくり協議会(鈴鹿市)

地域の子どもたちの居場所を作りたいと令和4年7月に子ども食堂「かもめっこ」を開設しました。当初はコロナ禍であったため、お弁当の提供になってしまいました。今は子ども達が集まって一緒に食事ができる食堂形式で行なっています。運営にかかる経費は鈴鹿市のまちづくり応援補助金に申請して運営をしています。近くの白子高校の生活創造科の生徒さんから食事のメニューを提供いただいたり、高校と協働した活動もしています。白子高校のメニューが子どもたちに大人気で、何回か提供しています。青少年育成部ともコラボレーションをして青少年部が主催するイベントの時に「かもめっこ」の食事を提供したりしています。「かもめっこ」に関わってくださるボランティアさんもとても前向きで次はなにをしようか、といつも話をしています。

明倫地区まちづくり協議会(伊勢市)

令和4年9月に「明倫学習室」を開設しました。有償の事業でまちづくり協議会の予算とは別に独自に収入を得て運営しています。対象は小学4年生から中学3年生。1時間500円。外部から講師を招いて子ども達と学習をすすめています。子どもの家庭状況の格差、経済格差が教育格差となってます。子ども達が気軽に学習できる場を提供したいという思いで立ち上げました。学習だけでなく、小学校の体育館を使っての星空観察と避難所体験を組み合わせたイベント、防災ゲームなどを行なっています。

久米住民自治協議会(伊賀市)

久米住民自治協議会では健康福祉部会がこどもたちの活動を行なっています。2019年に地域食堂をやりたいと思い、学習会に参加。伊賀市から3年間地域応援補助金を得て、地域子ども食堂の開設の準備を進めていました。しかしコロナの影響で市民センターが閉鎖し活動ができなくなってしまいました。そんな中でも、「できないを言い訳にしたくない」と居場所づくりのためにできることを考え、始めたのが学習支援「久米ひだまりくらぶ」です。小学校から学習プリントを提供していただき、地域住民・企業からおもちゃや備品などいろいろなものをいただきながらのスタートでした。絵本や紙芝居を使っての読み聞かせ、学習意欲アップのためのスタンプカードの導入や季節のイベントなどを行いました。地域の居場所で地域のみんなが子育てに関わっている。世代間交流につながりました。地域食堂を含め人々が関わりあう場に来ることが学びにつながっていることを実感しています。

グループセッション


高齢者支援、子ども・学校支援、自治体担当者の3グループに別れてセッションを行いました。各グループで質疑応答や様々な意見交流が行われました。

さまざまな地域コミュニティ組織の活動が紹介され、団体の持つ課題の共有、経験の交流が行われました。自治体職員の悩みや課題もお聞きすることができました。
地域にはたくさんの課題があります。ですが、住民ならではのアイデアや工夫、楽しさや笑顔、そしてつながりが地域の未来をつくっていくのだろう、と感じました。
ステキな活動をしている団体のステキなまちづくり交流会、でした。

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