【報告】2023年度多文化共生事業「外国人住民と共に暮らすコミュニティのつくりかた」を開催しました

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2023年度多文化共生事業「外国人住民と共に暮らすコミュニティのつくりかた」を開催しました

【日時】2024年2月17日(土)13:30~16:30
【場所】みえ県民交流センター 交流スペースA(津市羽所町700 アスト津3階)
【参加者】20名(スタッフ含む)

【ゲスト】
松岡真理恵さん(公益財団法人浜松国際交流協会事務局次長、浜松市多文化共生センター)
【ステークホルダー】
(公財)鈴鹿国際交流協会  主任 川出薫平さん
名張市多文化共生センター    松崎瑠美さん
NPO法人愛伝舎     理事長 坂本久海子さん
NPO法人伊賀の伝丸  代表理事 和田京子さん

■講演「外国人住民と共に暮らす~浜松市での実践~」 

公益財団法人浜松国際交流協会 事務局次長 松岡真理恵さん

初めに松岡さんより浜松市の外国人住民の状況や事例をご紹介いただき、多文化共生のコミュニティづくりをする際に考えておくポイントや課題についてお話しいただきました。

・ポイントの一つは、多様な人々が日本に存在していることを認識することである。両親のどちらかが外国人、外国籍だけど日本生まれで日本育ち、外国籍だったけど今は日本国籍、日本国籍だけど外国生まれ外国育ち、など多様な人たちが日本にいる。共通しているのは「日本にいる」ということである。「誰にとっても生きやすい社会につながること」「誰もが普通に生きること」が多文化共生の社会づくりである。
・もう1つのポイントは「社会」というレベルでどう考えるかである。今、技能実習生や特定技能実習生についての議論がされている。外国の人を受け入れて日本社会を活性化すること、が言われている。日本社会の活性化のために外国人が必要であるという見方である。これまでの外国の人を受け入れる社会構造や社会の見方と変わっていない。「共生」の視点から大きな社会の仕組みを変えていくことが必要だと感じている。

■多文化共生に取組むステークホルダーの紹介

三重県内で「多文化共生」をテーマに取組む4団体より、団体や事業、地域コミュニティとのつながりについて紹介いただきました。その後、「外国人住民と共に暮らすコミュニティのつくりかた」についてのお考えや提案、課題をお話しいただきました。

・行政と市民の間にある中間の組織なので、色んな話を聞く機会がある。外国の人から自分たちが困った時に声をあげたり、自分たちでこんなことをやりたいと言い出しにくいとよく聞く。声をかけることが大切だと思う。声をかけられると頑張って動いてくれる。コミュニティの中で声を掛けていくことが、必要なことだと思う。

・地域コミュニティとの直接のつながりや一緒に実施した行事はないが、イベントや講演を通じて地域コミュニティとつながっている。その一つが「バディセミナー」である。愛知県高浜市で実施されている「バディ」という取組みを教えていただきながら、外国人住民との接し方や心構え等を市民が学ぶ講演会を実施している。外国人と接する市民センターには、直接声かけを行い、参加していただいた。当センターに講演などを依頼された際には、テーマが多文化共生でなくても必ず名張市の外国人住民の状況を話すようにして、知っていただく機会にしている。

・この地域は日系の人が多く、日系の人たちとの関係が今まで多かった。しかし、最近は技能実習生や特定技能実習生、技人国等で来ているアジア系の人たちとの関係が広がっている。リソースがない外国の人たちにアプローチをしている。

・地域で取組む多文化共生を推進するには、地域が動くまで、地域が動くように働きかけることだと思う。地域主体で動かないとやはり地域で取り組むことができない。地域が動けるようにどれだけサポートや協力できるかが重要である。市民の皆さんに、共生の必要性や重要性を広めるために、私たちを使ってもらえたらと思う。何かできるかと言ったら、やはり近道は全くなく、できることをやっていくしかない。

■グループセッション「外国人住民と共に暮らすコミュニティを作るために大切なこと」

3グループに分かれて「外国人住民と共に暮らすコミュニティを作るために大切なこと」をテーマにグループセッションを行いました。

ご参加いただきました皆さま、ありがとうございました。

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