【特集】 ステキな「藍ちゃんの家」に行ってきました。

伊勢市内のすこし静かな住宅街に、普通の民家が何件か連なっている建物があります。
それが「藍ちゃんの家(うち)」。迎えてくださったのは理事長の藤田慶子さんとスタッフの廣文子さん。
お話を伺いました。

「藍ちゃんの家の始まりは、認知症に関心をもったからです。両祖母の認知症、そして実父の認知機能の低下を目の当たりにし、認知症を近くに感じるようになりました。そして、歯科医であった主人の在宅医療に同行して、高齢者の方の暮らしぶりや、その姿に怒りが沸きました。人間としての個人の尊厳がなおざりにされている。こんな状況でよいのか。日本の高齢者福祉に対する制度に疑問、矛盾を持ちました。お年寄りに尊敬の念をもって迎える場所を作りたい。安心して暮らせる場所をつくりたい。やりたいことがいくつもでてきて、夢をもって、まずはケアマネージャーの資格をとりました」。

ひとを想い、事業をつくる

そして2000年に藍ちゃんの家を立ち上げ、NPO法人化(2015年に認定NPO法人化)。「赤ちゃんからお年寄りまで安心して暮らせるような街づくりを」をコンセプトに様々な事業を創り出します。高齢者、子ども、障がいのある子ども、子育て中のお母さん…。地域に暮らす人々の思いや願いに触れ、どんどん新しい領域へと展開していきます。そして、それらの事業のねっこが「すべてがつながっている」ことが見えてきます。

(主な事業)
・配食サービス「生き活きごはん」
・学童部(市委託事業)
・ふぁみりーくらぶ「うたごえ喫茶」「お食事会」「おでかけ」等
・障がい児放課後等支援施設 日中一時支援「フレンズ」(市指定管理)
・ホームホスピスいせ あこや
・藍ちゃんの家 訪問介護
・認知症カフェあこや 認知症カフェさくら
・さくら食堂(世代間交流食堂)
・フードパントリー
・子ども第三の居場所 みらいを応援「あいちゃんち」
・えぼしカフェ
・・・・・

また、現在は行われていませんが、これまでに以下の事業を実施され、その時々に必要とされていることを次々と展開されてきました。 
・通所介護事業所 藍ちゃんの家
・居宅介護事業所 ケアプラン藍ちゃんの家
・認知症専用通所介護
・ふぁみりーくらぶ(お泊りサービス)
・ふぁみりーくらぶ(移送サービス等)
・ふぁみりーくらぶみのり 放課後等デイサービス(障がい児対象)

多岐にわたる事業であり、地域のニーズにこたえて、新しい事業に転化していきます。大事にしていることは、「今求められていることは何か」。ホームホスピス、訪問介護、学童保育、配食サービス、世代間交流食堂など、お年寄り、こどもたち、障がいのあるこどもたち、生活が大変な状況にある人やその家族を想い、事業を創り出しています。

食べものがつなぐ

もう一つ大事にしていることは、「食べること」。藤田さんは管理栄養士でもあり、育ち盛りのこどもたち、食欲のない高齢者、嚥下食の方など一人一人にあった、安心でおいしい食事を提供しています。在宅で暮らす方のための配食サービスや、子ども食堂、フードパントリーも行っています。利用してくださる方が食べられないものやアレルギーなど食の安全にもとても気を配っています。スタッフも調理師免許を取得し、味の工夫や味くらべをするなど日々料理の研究をし、また真空調理を組み合わせるなどして、衛生管理、安全性、おいしさを追求しています。みんなが「食べること」によってつながります。

藍ちゃんの家

「藍ちゃんの家と名づけたのは、藍の色が好きだから。深い藍色を
だすためには、その過程で人の手と見守りが必要です。藍、の字は
人の手のぬくもりを伝えます。そして、家(うち)と名づけたのは、
昔は大家族で、集い互いに支えあっていたから。」
人の手と見守りによって支えあう場所、「藍ちゃんの家」です。
みんなが一緒にいる暮らしの場をつくる。高齢者だけ、障がいのある子どもだけ、子どもだけ、と対象別に分けられてしまいがちな社会制度の枠を超えて、「みんなのまち」にする。死に向かっている方のそばにいる。こどもの声を聴く。みんなでご飯をたべる。だからこそ、お互いの大切さをわかりあえる、ささえあうことができる。
藍ちゃんの家、とても素敵な場所です。

[おすすめです]
 伊勢の藍ちゃんの家 つぎの20年に 藤田慶子(木星舎)
20周年を記念して出版されました。ぜひ、お読みください。当センターでは貸出もしています。

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