[特集] より信頼されるNPOへ

より信頼されるNPOとして、子どもの命を守り、子どもの育ちを応援できるフリースクールとして成長していきたい

認定NPO法人になりました

子どもたちの多様な学び、育ちを展開している「フリースクール三重シューレ」。
2022年3月に認定NPO法人に認定され、子どもたちと一緒により豊かな活動を展開されようとしています。
代表の石山佳秀さんの「思い」をご紹介します。

「かねてより認定NPO法人として活動したい思いはありました。ただ、3,000円以上の寄付を100件以上集める、というPST(パブリックサポートテスト)基準をクリアーして、その後も継続して寄付を集めることに不安がありました。私たちNPOにとって100件のハードルはとても高いですし、常に寄付数を意識しながら活動するのでなく、自分たちの課題に専念したいとも考えていました。そのような理由で認定NPO法人を諦めていたのですが、県のNPO担当の方から『条例による指定NPO法人になった後に申請すれば、認定NPO法人になれる可能性がある』ことを聞きました。指定NPO法人は「公益性に関する基準」がポイントになります。改めて私たちの活動をこの基準に照らし合わせると、「公益性に関する基準」をクリアーできる可能性が高いことがわかり、認定NPO法人の認定に向けて取り組みました。」

「不登校の子どもの親御さんと活動を始めたのは20年前です。不登校の子どもたちが安心して学び・育つフリースクールを民主的に運営してきました。また、「とぎれない成長支援」を目指して、全国初の公民連携のネットワークを作りました。学校から避難する・距離を置く不登校の経験者・当事者の声も不特定多数の方々に発信してきました。オープン以来、小中学校に通う子どもは全員が学校の出席扱いとなり、連携している私立の通信制高校の卒業資格も取得できます…私たちの活動は「公益性」そのものでした。そして、指定NPO法人の申請のために、新たに特別な活動を必要としなくてもよいことを嬉しく思いました。加えて、県民を代表する三重県議会で条例指定のNPO法人に決定されるプロセスも気持ちよく感じました。」

「一方で、労働条件の整備などを再認識し、この課題に取り組むことは、法人として大切なことであることを痛感しました。その結果、スタッフの待遇を少しですが改善できました。子どもたちと共に生きて活動する場であれば尚のこと、子どもの前でスタッフが胸を張って働ける環境にする必要があることに気付くことにもなりました。 より信頼されるNPOとして、また、子どもの命を守り・子どもの最善の利益となる育ちを応援できるフリースクールとして成長していきたいと思います。」

認定NPO法人 フリースクール三重シューレ https://www.mienoko.com/

〒514-0006 三重県津市広明町328 津ビル TEL:059-213-1115

ちょっと豆知識

認定NPO法人に寄付をすると所得税や住民税の税制優遇が受けられます。そのインセンティブで認定NPO法人への寄付が増え、財務基盤が安定し、活動の強化が期待されます。ただし、認定NPO法人に認定されるには、PST基準(広く市民からの支援を受けているかどうか)と法人の組織・運営に関する基準等を満たす必要があります。

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