はじめに

<その1> 公共は「官」だけが担うのではなく、NPOや企業などさまざまな主体と共に担う意識を持つこと。

注)ここでいうNPOとは、Nonprofit Organizationsの略で、NPO法人、市民活動団体、ボランティア
団体といった志縁組織に限らず、自治会・町内会、婦人会、PTAといった地縁組織を含みます。

【解説】

  

  公共を担うのは"官(役所)"だけですか?

 高齢者介護、不登校、ニートなど、いろんな課題が、どんどんやってきます。

 公共ニーズは、これからも減ることはなく、むしろ増えていくでしょう。

 行政だけで公共を考えるのは限界なのです。

 こうした課題に個別、具体的に、ひとつひとつ最初に向きあうのは行政よりもNPOではないですか?

 これからの「公共」は、行政だけでなく、NPO、企業等、様々な主体が

共に担うことが満足度の高い公共サービスにつながります。 

  "分散型社会"
の到来なのです

 

 

<その2> 協働とは特別なことではなく、チャレンジであり、失敗を恐れない意識を持つこと。

【解説】

  

  これまでにも市民とともに取り組んできた事業はたくさんあるでしょう?

  ですから「協働だから」と気負わず、これまでの業務の延長線上に "協働"があると考えれば良いのです。

  とはいえ、NPOとの協働で取り組む事業は、新たなニーズに対応する課題、経験したことのない

 手法など、「はじめて」のことが多いはずです。

 前例がないことに不安を感じても、市民のためには"失敗上等"というくらいの気持ちで、

一歩踏み出し、挑戦しようとする意識を持つことが、よりよい公共サービスの創出につながるのです。

 

 

<その3> ニーズは、現場に足を運び、当事者の生の声に耳を傾けてこそわかるという意識を持つこと。

【解説】

 

皆さんは、どのくらい現場のことをご存知ですか?

NPOは、ひとつひとつの個別の課題に向きあいます。


相談を受けたり、困った人がいたら、何とかしたいという思いで取り組みます。

そこには必ず現場があります。

相談に来られると"余計な業務が増える"みたいな感じで対応していませんか?

"意識のある行政職員"という言葉をよく耳にします。

"意識のある行政職員=現場を知る行政職員"ではないでしょうか?

"百聞は一見にしかず""事件は現場で起きているんだ!"

今日、庁舎内にいられるのは残り何時間!くらいの気持ちで、ネクタイをはずし現場に出かけましょう!  

 

 

<その4> 協働相手とは対等である。本音で語り合えてこそ、協働であるという意識を持つこと。

【解説】

 

 協働は一緒に考え、一緒に実施していくのですから、行政とNPOは対等でなければならないのです。

 対等な立場とは、下に見ず、おもねることなく、NOと言える関係、本音で語れる関係ではないでしょうか?

 対等であることを忘れて、NPOに対して、一方的に意見を押し付けたり、
 
 逆に全てお任せになっていたことはありませんか?

 何回も対話を重ねあって初めて本音で語り合ことができます。
 
  それにより、お互いの特性や違いを理解することができ、お互いの特性が活かされた協働に結びつくのです。

 

 

<その5> 協働の現場では、自らの責務として率先して行政内部で連携し相乗効果を得ること。

【解説】

  

  NPOは、自分たちが取り組むべきだと感じた課題に対し活動します。

  その課題は、行政の一つの部署では完結しないことの方が多いと思います。

 ひとつひとつの組織、部署がやれることには限界、制約があります。

 別々にやるよりも一緒にやった方が効果が高いから"協働"するのです。

 こうした相乗効果を生むために、自らの責務として組織の枠を超えて、

 率先して他の部署などと連携
していきましょう。

 きっと、高い達成感が得られるはずです。

 

 

<その6> 協働には十分なコミュニケーションが必要であり、共感するには時間がかかるという意識を持つこと。

【解説】

  

  皆さんは、市民の方々との対話にどのくらいの時間をかけていますか?

   対話により余計な仕事が増えると思っていませんか?

   まずはじっくりと相手の話に耳を傾けてみましょう。受け止める姿勢、傾聴が重要です。

   否定するのでは無く、肯定できる部分を見つけるのです。必ず何か気づきがあるはずです。

 協働を行うには十分な話し合いが基本です。

  今まで協働の経験が少なかったのですから、時間がかかって当たり前なのです。

 時間をかけ、とにかく話し合って、お互いの意見をぶつけ合うことで、

協働を実現することができるのです。

 

 

<その7> 情報は市民のものであり、市民のために活用してこそ価値がある。

【解説】

  

  統計データ、国の通知・通達など、行政には膨大な情報が集まります。

  こうした様々な情報は「求められたら出す」ことで"良し"と考えていませんか?

 情報は"求められたら出す"のではなくて、市民のために"情報を使う"、"使ってもらう"ことにより

 公益を実現するのです。

 情報共有は協働の過程では非常に大切です。互いの持つ情報が同じでないと、相手がなぜ

そのように考え、行動したのかさえ分からないと思いませんか?

 

 

<その8> 協働できない理由を探すのではなく、受益者のためにどうしたら実現できるのかを考えること。

 

【解説】

 

  NPOから提案があった時に、一部の疑問だけで協働はできないと判断したことはありませんか?

 一部のことで全てを否定することは、受益者である市民から質の高いサービスを受ける機会を

奪うことになりませんか?

  「どうしたら受益者のために実現できるのか?」という"YES"からの視点を持ちましょう!

 また、協働する行政とNPOだけが"質の高いサービスが提供できる"という二者の視点だけではなく、

 受益者のためになっているかという第3の視点も持ちましょう!