熱中手帖。−これまで×これから−

熱中手帖。−これまで×これから− vol.8

支えてくれる地域の方とともに、日本代表レベルの選手を生み出す

特定非営利活動法人
伊賀FCくノ一
理事長 吉森 茂雄

これからはNPO法人として、より大きな活動をしていきたい

チーム発足のきっかけや歴史についてお聞かせください。

 もともと伊賀地区で活動をしていたシニアのサッカーチームのなかで、少年や女子チームの育成が行われており、1976年に伊賀FC(*)くノ一の母体である「伊賀上野くノ一サッカークラブ」が創部されました。1989年からは、実業団である「プリマハムFCくノ一」になりましたが、スポンサーが撤退したことで、2000年より「伊賀FCくノ一」という市民球団として活動していました。
 2012年6月からは「特定非営利活動法人伊賀FCくノ一(以下、「くノ一」と略)」となり、活動自体は変わらないものの、NPO法人格を取得したことで行政や企業との連携がスムーズにできるようになりました。これからより大きな活動をしていけると考えています。

*FC:「フットボールクラブ」の略称。

伊賀市の活性化を、地域の方たちとともに

サッカーの練習や試合以外に活動していることはありますか?

 小学校を中心に、依頼をいただいた学校へ選手が訪問し、サッカーに打ち込んできた人生を子どもたちに語る「夢教室」を開いています。サッカーの楽しさはもちろん、目標や夢を持つこと、仲間づくりの大切さなどを伝えています。
 その他にも、幼稚園から小学5年生の子どもを対象にしたサッカースクールを月2回開いたり、伊賀市サッカー協会さんと共同で「伊賀市少女サッカー教室」を定期的に行っていますよ。子どもたちが楽しくサッカーをしている姿を見に、保護者の方が訪れてくれるので、地域交流という部分も大きく担っていると思います。
 くノ一でも同じように、子どもを見に訪れていた保護者の方々から交流が生まれ、今では各地で開催される試合会場にも運営スタッフとして手伝いに来てくれるなど、一般のボランティアの方とともに組織の一員となってくれています。保護者の支えがくノ一の強みのひとつだと、本当に感謝していますし、みんなでチームを支えているという喜びも感じますね。
 それに地元の企業やお店が、くノ一にちなんだコラボ商品をつくってくださることもあります。選手が試合などで身に付けているヘアバンドも、伊賀組紐(くみひも)でつくられているんですよ。選手が使うことで、伊賀市のPRや知名度の向上に貢献できればと考えています。
 また、任意団体からNPO法人になったことで、交通安全や人権の啓発活動、乳がん検診の呼びかけなどに携わらせていただけますし、今までよりも幅広い活動ができるようになりました。NPO法人として地域と一緒に活動しながら大きくなっていきたいと思っています。

伊賀市を女子サッカーの聖地に

現在の課題と、これからの展望についてお聞かせください。

 現在くノ一は「トップチーム」の下部に、「くノ一サテライト」「くノ一ジュニア」という組織があり、一貫した指導を行っています。小学生たちも、トップ選手を目標として日々頑張っていますが、三重県の高校には女子サッカーチームが少ないので、ここで育った選手が県外に進学してしまうのが現状です。地元に残ってスポーツを続けてもらうためにも、地元で活躍できるような環境づくりや進路指導の体制を整え、将来は伊賀市を“女子サッカーの聖地”にしていきたいなと思っています。
 あとは、専従スタッフの確保と、グラウンド等の整備も進めていきたいですね。今練習している場所は土のグラウンドなので怪我をすることも多いですし、試合本番は芝のグラウンドでプレーをするので、感覚も違います。これらが実現できるよう、行政との連携も深めて、より地域に根付いた強いチームをつくっていきたいですね。
 いつも支え応援してくれる地域のみなさんのためにも、ここから日本代表レベルの選手を輩出して、チームをもっと有名にし、さらに伊賀市を盛り上げていきたいと思っています。競技場に一人でも多くお客さんが入ってくれるような、地域に恩返しできるチームにしていきたいですね。

選手たちの懸命なプレーにファンの温かい声援がとぶ

【データ】

特定非営利活動法人伊賀FCくノ一
住所 〒518-0015 三重県伊賀市土橋61番地
Tel&Fax 0595-24-2564
E-mail ifc@ict.ne.jp
ホームページ http://www.igafc.jp
代表者 理事長 吉森 茂雄
団体設立年月日  1976年4月1日
NPO法人化年月日 2012年6月18日
会員数 80名
会費 正会員5,000円